嫡出推定制度

      

札幌の行政書士法人Aimパートナーズです。

今回は、民法改正による嫡出推定制度の見直しについてご説明いたします。

 

[目次]

 

◆嫡出推定制度について

◆懲戒権に関する規定等

◆さいごに

〇嫡出推定制度について

令和4年12月10日に民法の嫡出推定制度の見直し等を内容とする民法等の一部を改正する法律が成立し、同月16日に公布され、令和6年4月1日から施行されます。(懲戒権に関する規定等の見直しに関する規定は、令和4年12月16日から施行)

嫡出推定制度の見直しのポイントは、以下の通りです。

・婚姻の解消等の日から300日以内に子が生まれた場合であっても、母が前夫以外の男性と再婚した後に生まれた子は、再婚後の夫の子と推定する

・女性の再婚禁止期間を廃止

・これまでは夫のみに認められていた嫡出否認権を、及びにも認める

・嫡出否認の訴えの出訴期間を1年から3年に伸長

現行の制度では、離婚から300日以内に生まれた子は、前夫の子と推定され、これが原因で母親が出生届を出さず、戸籍を持たない子が生まれるという問題がありました。

改正民法により、再婚している場合、離婚から300日以内に生まれた子であっても現在の夫の子と推定することとされ、戸籍のない子が生じることを防ぎ、子の利益・権利の保護、父親が重複する可能性がなくなりました。

また、嫡出推定の規定変更に伴い、父親が重複する可能性がなくなることから、女性の離婚後100日間の再婚禁止期間も廃止されます。

これまで、女性に対してのみ再婚禁止期間が設けられていることが問題視されていましたが、これにより解消されることとなります。

現在ではDNA鑑定などの技術の進歩により、誰の子かの判別も高確率で可能となったことなども背景として挙げられます。

嫡出否認権者の拡大については、無戸籍者問題の一因であるとの指摘から、夫に加え子及び母も嫡出否認の訴えの提起が可能となり、また、再婚後の夫の子と推定される子に関し、前夫が嫡出否認の訴えの提起をすることも可能となりました。

出訴期間についても、1年間では訴えを提起する為の期間として不十分との指摘から、原則として3年間に伸長され、更に子は、一定の要件を満たす場合には、例外的に21歳に達するまで、嫡出否認の訴えの提起が可能となりました。

尚、生殖補助医療に関しては、妻が夫の同意の下、第三者の提供精子を用いた生殖補助医療により懐胎・出産した子については、夫に加え、子及び妻も嫡出を否認することはできないとされています。

 

〇懲戒権に関する規定等

懲戒権に関する規定等の見直しについては、既に改正民法が施行されています。

懲戒権に関する規定の削除

・子の監護及び教育における親権者の行為規範として、子の人格の尊重等の義務及び体罰などの子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動の禁止を明記

改正前の民法では、第822条に懲戒権について「親権を行う者は、民法820条の規定による監護及び教育に必要な範囲内で、その子を懲戒することができる。」と定められており、このことにより、児童虐待の口実に使われたり、懲らしめ、戒めるという強力な権利であるとの印象を与えていました。

現行法では懲戒権について削除され、第821条において監護及び教育の場面で遵守されるべき総則的な規律が定められています。

尚、改正後においても、社会的に許容される“正当なしつけ”については、第829条の「監護及び教育」として行うことが可能です。

<第820条>

親権を行う者は、子の利益のために子の監護及び教育をする権利を有し、義務を負う。

<第821条>

親権を行う者は、前条の規定による監護及び教育をするに当たっては、子の人格を尊重するとともに、その年齢及び発達の程度に配慮しなければならず、かつ、体罰その他の子の心身の健全な発達に有害な影響を及ぼす言動をしてはならない。

 

〇さいごに

いかがでしたでしょうか。

嫡出推定制度に関する改正後の規定は、原則として、法律の施行日(令和6年4月1日)以後に生まれる子に適用されますが、施行日前に生まれた子やその母も、施行の日(令和6年4月1日)から1年間に限り、嫡出否認の訴えを提起して、血縁上の父ではない者が子の父と推定されている状態を解消することが可能です。

対象となる方は、訴えを提起できる期間が限定されていますのでご注意ください。

 

上記に関するお問い合わせの他、遺言や相続に関するご相談・ご質問などがございましたら、行政書士法人Aimパートナーズまでお気軽にお問い合わせください。

⇒「こちら」をクリック

 

札幌 行政書士 札幌 相続 行政書士 行政書士 相続 相続 預金 行政書士 相続 銀行 手続 代行 相続 行政書士 戸籍

CONTACT

ご質問やご相談などございましたら、お気軽にお問い合わせください。
採用に関してのお問い合わせは採用フォームにて承っています。

011-206-4500 <ガイダンス:2番>
(平日 9:00~18:00)