相続人不存在の手続き、数次相続・再転相続
札幌の行政書士法人Aimパートナーズです。
今回は、相続人の不存在の手続き及び数次相続・再転相続について、ご説明いたします。
[目次]
◆相続人不存在の手続き
◆数次相続と再転相続
◆さいごに
〇相続人不存在の手続き
相続人不存在とは、相続が発生したものの、その相続人が存在しない場合のことをいいます。
例えば、法定相続人となるべき者が既に他界している若しくはもともと存在しない場合、相続権を有する者全員が相続放棄、相続欠格、相続廃除となった場合に該当します。
相続人不存在となった場合には、被相続人の相続財産は、所定の手続きを経たうえで、それでも相続人等が見つからない場合には国庫へ帰属することとなります。
尚、法定相続人が存在するものの、その者が行方不明となっている場合、連絡が取れないからといって、相続人不存在の場合には該当せず、まずは行方不明となっている相続人を捜索し、捜索しても見つからない場合には、不在者財産管理人を立てたり、失踪宣告の申し立てを行い法律上死亡したとみなす手続きをとる必要があります。
不在者財産管理人は、行方の分からない人の財産を本人に代わって管理する人のことであり、家庭裁判所に申し立てて選任します。
令和5年4月1日に改正民法が施行され、これにより相続人不存在については、まずは利害関係人の申し立てにより、相続財産管理人が選任され、選任した旨の相続財産管理人選任公告が2か月間必要とされていたものが不要となり、現在では以下のような手続きの流れとなっています。
【民法改正前】 合計13か月
①相続財産管理人選任公告(2か月)
②債権申立公告(2か月)
③相続人の捜索公告(6か月)
④特別縁故者の申し立て(3か月)
【民法改正後】 合計9か月
①債権申立公告(2か月)、相続人の捜索公告(6か月)
②特別縁故者の申し立て(3か月)
1⃣債権申立公告(2か月)
相続債権者の保護の為の公告です。
この期間内に申し出なかった債権者で、かつ、知れていない債権者は弁済から除斥されます。
2⃣相続人の捜索公告(6か月)
相続人を捜索する為の公告です。
3⃣特別縁故者の申し立て(3か月)
上記1⃣~2⃣の手続きを行っても相続人が見つからない場合で、かつ、相続人以外の特別に縁故がある者から請求があった場合、家庭裁判所の判断により、その者に財産の全部又は一部を与えることができます。
例えば内縁の配偶者、事実上の養子や養親などが該当する可能性があります。
特別縁故者からの申し出が3か月以内にない場合は、財産は国庫へ帰属します。
〇数次相続と再転相続
代襲相続と似て異なる概念として、数次相続と再転相続というものが存在します。
①数次相続
被相続人が死亡し、その相続人が財産を相続する場合に、相続についての手続きを行わないまま死亡し、次の相続が発生してしまうことをいいます。
②再転相続
被相続人が死亡し、その相続人が相続の承認や相続放棄の意思表示をしないまま熟慮期間中に死亡し、次の相続が発生してしまうことをいいます。
代襲相続は、推定相続人が先に死亡し、そのあとに被相続人が死亡した場合に発生するものですので、上記との違いにご注意ください。
〇さいごに
いかがでしたでしょうか。
昨今では、結婚しない人の増加や晩婚化、少子高齢化などにより、法定相続人が存在しない相続が増えてきています。
法定相続人が存在しない場合の相続手続きは、通常の相続手続とは異なる点も多い為、注意が必要です。
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