建設業許可~その他の法定要件~

      

札幌の行政書士法人Aimパートナーズです。

 

本日は、建設業許可を受ける為に必要となる、その他の法定要件についてご説明いたします。

 

[目次]

 

◆「社会保険の加入」について

◆「誠実性」について

◆「財産的基礎・金銭的信用」について

◆さいごに

〇「社会保険の加入」について

建設業許可の要件を満たす為には、適切な社会保険へ加入(届出)していることが求められます。

この要件を満たすためには、次のいずれにも該当する者であることが必要です。

健康保険法第3条第3項に規定する適用事業所に該当する全ての営業所に関し、健康保険法施行規則第19条第1項の規定による届書を提出した者であること。

厚生年金保険法第6条第1項に規定する適用事業所に該当する全ての営業所に関し、厚生年金法施行規則第13条第1項の規定による届書を提出した者であること。

雇用保険法第5条第1項に規定する適用事業の事業所に該当する全ての営業所に関し、雇用保険法施行規則第141条第1項の規定による届書を提出した者であること。

尚、上記①~③の各保険制度において、適用除外となる事業所や申請者については、当該保険制度への加入は建設業許可の要件としては求められていません。

 

〇「誠実性」について

建設業の営業は、他の一般の営業と異なり、注文生産である為、取引の開始から終了までに長い期間を要することや、前払いなどによる金銭の授受が慣習化していることなど、信用を前提として行われるものが多く存在します。

その為、法人である場合は、法人やその役員、支店長、営業所長等の政令で定める使用人、個人である場合は、その本人又は政令で定める使用人が請負契約に関して、不正又は不誠実な行為をするおそれが明らかなものでないことが必要です。

「不正な行為」とは、請負契約の締結又は履行の際における詐欺、脅迫、横領等法律に違反する行為をいい、「不誠実な行為」とは、工事内容、工期、天災等による損害の負担等について請負契約に違反する行為をいいます。

建築士法、宅地建物取引業法等の規定により不正又は不誠実な行為を行ったことをもって免許等の取り消し処分を受け、その最終処分から5年を経過しない者である場合は、原則として、誠実性の要件を満たさないものとして扱われます。

 

〇「財産的基礎・金銭的信用」について

建設工事の適正な施工を確保する為には、ある程度の資金を確保していることが必要であり、請負契約を履行するに足りる財産的基礎又は金銭的信用を有していることが必要です。

倒産することが明白である場合を除き、財産的基礎又は金銭的信用を有しているとされる基準は以下の通りです。

上記の基準は、既存の企業にあっては、申請時直前の決算期における財務諸表により、新規設立の企業にあっては、創業時における財務諸表により判断されます。

当該財務諸表上では、資本金の額に関する基準を満たさないものの、申請日までに増資を行うことによって基準を満たすこととなった場合には、資本金については基準を満たしているものとして取り扱われます。

「自己資本」とは、法人の場合は、貸借対照表における純資産の合計額、個人の場合は、期首資本金、事業主借勘定及び事業主利益の合計額から事業主貸勘定の額を控除した額に、負債の部に計上されている利益保留性の引当金及び準備金の額を加えた額のことをいいます。

「500万円以上の資金を調達する能力」とは、それらの資金を調達できる金銭的信用を有しているかどうかで判断され、具体的には、取引金融機関の融資証明書、預金残高証明書、申請者名義の所有不動産の固定資産評価証明書等により確認されます。

また、「欠損の額」とは、法人の場合は、貸借対照表の繰越利益剰余金が負である場合にその額が資本剰余金、利益剰余金及びその他の利益剰余金の合計額を上回る額をいい、個人の場合は、事業主損失が事業主借勘定から事業主貸勘定の額を控除した額に、負債の部に計上されている利益留保性の引当金及び準備金を加えた額を上回る額をいいます。

その他、「流動比率」とは、流動資産を流動負債で除して得た数値を百分率で表したもの、「資本金」とは、法人の場合は株式会社の払込資本金、持分会社等の出資金額をいい、個人の場合は期首資本金のことをいいます。

 

〇さいごに

いかがでしたでしょうか。

財産的基礎又は金銭的信用に関する要件は、一般建設業と特定建設業(許可の区分)で異なります。

上記の基準に適合するか否かは、当該許可を行う際に判断するものであり、許可がおりた後にこの基準に適合しないこととなったとしても、直ちに許可の効力に影響を及ぼすものではありません。

ただし、一般建設業において、新規許可の取得後、初回の更新前に業種追加を行う際には、財産要件の確認が必要となりますのでご注意ください。

 

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